2024.08.19

【正解発表】菊の司酒造 [ 非公開 ] 2024のスペックを公開します。

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原料米・精米歩合・酵母・火入れ有無などすべてのスペックが【謎】の日本酒「菊の司酒造[ 非公開 ] 2024」。(※以下、[ 非公開2024 ]とさせていただきます。)

いよいよ利き酒クイズの正解発表です!!みなさんは何問当てることができたでしょうか?

謎の日本酒「非公開」とは?

酒米などのスペックをすべて非公開とし、先入観にとらわれず、お客様自身の感覚でお酒を楽しんでいただきたいというコンセプトで企画したお酒です。またラベルのQRコードを読み取ると利き酒クイズに挑戦できるという、革新的(?)な試みでもあるのです!!

記念すべき「非公開」6年目の今年も本当にたくさんの方々から挑戦していただきました。ありがとうございます!

またお取扱いいただきました酒販店様ならびに飲食店様におかれましては、当商品の趣旨にご賛同いただき、お客様に楽しんでいただけるよう、多大なるご協力をしていただきました。重ねて御礼申し上げます。

ネタばれ

正解発表!!

①このお酒の特定名称は?

[ 非公開2024 ]の特定名称は「純米酒」です!

     

特定名称とは、規定されている条件を満たすお酒に表示することができるもので、醸造用アルコールを添加している「本醸造」系のものと、添加していない「純米酒」系に分けることができます。

そして精米歩合によってさらにクラス分けがされ、選択肢にもある大吟醸などの特定名称を謳うことが可能になるのです。

なお大吟醸・純米大吟醸を謳うためには精米歩合50%以下である必要があります。そのためこの後の精米歩合の問題も答えが絞られる…という仕掛けになっているのです!

②このお酒に使われているお米の種類は?

[ 非公開2024 ]に使用されている原料米は「結の香」です!

今回の選択肢は全て岩手県で開発されたお米で、「吟ぎんが」に多くの回答が集まっていました。

「吟ぎんが」「ぎんおとめ」「結の香」は岩手県の酒造好適米で、県内の酒蔵では精米歩合の低いものから高いものまで、様々な場面で使用されている酒米です。

特に「結の香」に関しては岩手県内では初めて大吟醸用のとして開発された酒米で、お米の中心部にある心白と呼ばれる部分が大きくタンパク質も少ないため綺麗な味わいになりやすいという特徴があります。

なお、タンパク質は米の外側に多く集まっているので、削り具合を調整することで旨味を程よく残すことも可能です!

③このお酒の精米歩合は?

[ 非公開2024 ]の精米歩合は「60%」です!

ほぼ綺麗に3択に分かれる結果となりました!

多くの日本酒造りの場合、使用するお米の外側を磨き落とす精米という工程があります。実際に使用する白米の玄米に対する重量比を精米歩合(せいまいぶあい)といい、例えば精米歩合40%とは玄米の60%を磨き落とした白米を意味しています。

今回はその中でも磨きが少なく、結の香が持つ米の旨みを比較的感じやすい精米歩合60%で仕込んだお酒でした!

④このお酒のアル添の有無は?

[ 非公開2024 ]は「アルコールを添加していない」日本酒です。

この問題も①の問題と同じくラベルの原材料名をよく見ると、簡単に答えることができます。

「本醸造酒」などの原材料名に記載されている「醸造アルコール」は、搾る直前のもろみに添加する、いわば焼酎のようなアルコールです。

アルコール添加(通称:アル添)は糖分やアミノ酸などのエキス分を低くして、キレの良い味わいに仕上げたり香りを引き立たせたりするために行う、意外と歴史の古い伝統的な技術です。これを行わないものは特定名称に「純米酒」の表記をすることができます。

純米酒はエキス分がそのままの状態なので、濃醇で奥行きのある味わいのものが多いのが特徴です。

さて、[ 非公開2024 ]のラベルを見てみると醸造アルコールの記載がありません。ということで正解は「アル添無し」となりますので、純米酒系統のお酒であるということが分かります!

⑤このお酒の火入れの有無は?

[ 非公開2024 ]は「火入れをしている」日本酒です。

今回は「火入れをしている」と回答された方が3分の2以上という結果となりました。

生酒は酒質が変化しやすいデリケートな商品ですが、フレッシュな味わいを楽しむのにぴったりなお酒です。

一方で酒質の変化を可能な限り減らすために、変化の一因となる酵母の殺菌や酵素の働きを止める目的で行われるのが火入れです。

搾った直後のお酒と比べてフレッシュ感はやや感じにくくなりますが、より長い期間品質を保持した状態で保存でき変化の少ない状態で流通させることが可能です。

もちろん保管状況にもより味わいの変化がありますので、弊社では冷蔵での保管を推奨しております。

また、弊社では炭素ろ過による酒質矯正をせず、搾り後の加水も最小限にしています。

さらに火入れの方法も瓶燗火入れという手法を取っているため、搾った後の味の変化も比較的少ない状態でお出しすることが可能となっているのです!

⑥このお酒に使われている酵母の種類は?

[ 非公開2024 ]に使われている酵母は「ゆうこの想い」です。

恐らくここが一番の難所!と思われる使用酵母の問題です。

回答の内訳を見てみると、今回はいわゆる岩手県産酵母である「ゆうこの想い」と「ジョバンニの調べ」に偏る結果となっていました。

選択肢にある酵母は、生産する吟醸香の特性で大きく2つに分けることができます。

1つ目は「ジョバンニの調べ」と「K-1801」。

こちらはカプロン酸エチルというメロンやリンゴ、イチゴなどに喩えられる果実香の成分を多く生成する酵母となっています。

2つ目は「ゆうこの想い」と「K-901」。

こちらは酢酸イソアミルというバナナや洋ナシなどトロピカルな香りに喩えられる香り成分を多く生産する酵母です。

また生産する香りの総量も酵母によって違い、「ゆうこの想い」は比較的香りは穏やかになりやすい酵母です。

 

まとめると…

「菊の司酒造 [ 非公開 ] 2024」のスペックはこのようなお酒です。

文章でまとめると、[ 非公開2024 ]は「純米酒かつ精米歩合60%の結の香を使用しており、バナナや洋ナシのような香りが穏やかに香り、旨みが程よくふくらむ酒質の日本酒」です。

さて、長々とした説明はこのくらいにしまして…皆様お待ちかねの[ 非公開2024 ]の本当の姿がこちらです!!

スペックは上記の通り、そして正解のお酒は「純米酒 岩手山」でした!皆様の回答はいかがでしたでしょうか?

「純米酒 岩手山」はこれまでも皆様からご愛顧いただいていた商品ですが、この度リニューアルを行う事となりました!

ラベルも新しく、酒質をさらに純米酒らしく程よい旨みと柔らかなキレを追及した是非お食事と合わせて飲んでいただきたい一本です。

リニューアル後の商品は近日発売となります!

今回の自由記述欄にはお肉と合わせるという方もいらっしゃいましたが、どちらかというとお刺身などのお魚料理を中心に合わせる方が多くみられました。

もちろん好みは人それぞれ。日本酒は単体で楽しんだり、お食事も和食だけでなく、物によってはピザやビーフシチューなどの「The・洋食」と合わせることもできます。

皆様にはたくさんのお酒と触れ合い、自分だけの楽しみ方を是非見つけていただきたいです!

そしてこれからも皆様へ美味しいお酒をお届けできるよう、私たち菊の司酒造一丸となって学びを深め協力しながら進化を続けて参ります。どうぞよろしくお願いいたします!

「非公開」で伝えたい、日本酒の楽しさ

菊の司酒造「非公開」はあえてスペックを一切公開しないまま「利き酒を楽しむ商品」として企画し、発売しました。

その結果、たくさんの方に日本酒を自分の感覚で楽しんでいただくことが実現し、たくさんのお客さまのお声をいただくことができました。蔵人一同、本当に嬉しく思います。

日本酒を「情報で嗜む」のではなく「感覚で楽しむ」おもしろさに気付く、そんなちょっとしたきっかけになれば幸いです。

プレゼント企画については後日全問正解された方の他、当選された方へ、「kikunotsukasa.1772@gmail.com」のアドレスよりメールを送信させて頂きます。
kikunotsukasa.1772@gmail.com」からのメールを受信できる様、ドメイン設定を解除して頂いただくか、又はドメイン『gmail.com』を 受信リストに加えていただきますよう、お願い申し上げます。

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